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zoom RSS 完全音程と長・短音程を考える(第3回)

<<   作成日時 : 2018/12/19 10:37   >>

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●ピタゴラス音律の音程の比率
歴史が古い順に、まず、ピタゴラス音律ですが、
ドに対しての比率は・・・

1度の音程(ド)〜1:1
(長)2度の音程(レ)〜8:9
(長)3度の音程(ミ)〜64:81
4度の音程(ファ)〜3:4
5度の音程(ソ)〜2:3
(長)6度の音程(ラ)〜16:27
(長)7度の音程(シ)〜128:243
8度の音程(高いド)〜1:2

これでみると、
ドの「1:1」、ファの「3:4」、ソの「2:3」、高いドの「1:2」の比は簡単な比になっています。
しかし、レの「8:9」はまだいいとしても、
ラの「16:27」、ミの「64:81」、シの「128:243」は「簡単な比」とは言えません。

でもこの時代は、和音やコーラスはまだ無かったので何ら問題はありませんでした。

このような場合、1つのメロディーの音を出す場合はなんら支障がないのですが、
同時に複数の音を出す、つまり和音や複数のメロディからなるコーラスの場合は、
簡単な比以外の音の組み合わせは、きれいな響きを得ることが出来ません。

※無秩序の比のように思えますが、各比の左側は、2の倍数である8→倍の16→倍の倍の64→倍の128になっています。
各比の右側は、3の倍数である9→その2倍の27→その3倍の81→その3倍の243になっています。

これは偶然ではありません。
「3÷2」で、作り出された結果の数値の比になっているのです。
ピタゴラス音律は、この法則から作られたことを意味します。

※ピタゴラス音律では、ドレミ・・・の半音に相当する音(♭や#が付く音)は使いません。(計算上は作り出せます。)

※B♭→F→C→G→D→A→E→B→F#→C#・・・の各右隣りの音程は1.5倍の振動数になっています。したがって、ある音の両隣の音程はすべて完全音程の関係になっています。
この音の並びは「5度圏」と言います。ある音のすぐ右側の音は完全5度の音程になっているのです。(同時に、ある音のすぐ左側の音は完全4度の音程になっている。)


●純正律の音程の比率
次に純正律ですが、
ドに対しての比率は・・・

ピタゴラス音律の音の「ミとラとシ」の音を、完全音程の「ドとファとソ」に対して「4:5」となるように修正しました。その結果・・・

1度の音程(ド)〜1:1 (修正なし)
(長)2度の音程(レ)〜8:9 (修正なし)
(長)3度の音程(ミ)〜4:5 (1度の1:1に4:5を乗じて修正
4度の音程(ファ)〜3:4 (修正なし)
5度の音程(ソ)〜2:3 (修正なし)
(長)6度の音程(ラ)〜3:5 (4度の3:4に4:5を乗じて修正
(長)7度の音程(シ)〜8:15 (5度の2:3に4:5乗じて修正
8度の音程(高いド)〜1:2 (修正なし)

となり、かなりスッキリしました。
このように、音程の比率を修正することによって、
和音やコーラスに不向きだったピタゴラス音律が、
綺麗な響きを得られる純正律にバージョンアップされました。

しいて言えば、シの「8:15」の比が難点が残っているようですが、
シの音はメインの音としては使われない音なので、一応問題が解決したことに。

しかし、音楽は進化するもの。
やがて、転調をして曲に変化を持たせるようになってくると、
例えば、転調してミの音を1度とすると、音程の比率が狂ってきます。
したがって、楽器が転調する場合には純正律は向きません。

※ピタゴラス音律に比べ、ドに対する音程の比がかなりシンプルになり、和音・和声に向くようになりました。

※なお、「短〇度」の比を書いておきます。
短2度〜15:16、短3度〜5:6、短6度〜5:8、短7度〜5:9です。


●平均率の音程の比率
では平均律ですが、
ドに対しての比率は・・・

純正律は、転調しない限りはシンプルな音程の比なので、きれいなハーモニーになっていますが、「ド」を基準ではなく「レやミや他の音」を基準にした場合は、一気にシンプルな比が複雑な比に変わってしまします。

そこで、転調しても音程の比が変わらないようにして生まれたのが、平均律です。しかし、ハーモニーの美しさは少しずつ犠牲にせざるを得ません。

1オクターブの「1:2」の関係を変えずに、12の音の比率を同じにする方法は、21/12を12乗すると2になるようにしました。
したがって、各音程は半音上がるごとに21/12倍づつ増やしていくようになっています。

1度の音程(ド)〜1:20/12=1:1 (修正なし)
(長)2度の音程(レ)〜1:22/12
(長)3度の音程(ミ)〜1:24/12
4度の音程(ファ)〜1:25/12
5度の音程(ソ)〜1:27/12
(長)6度の音程(ラ)〜1:29/12
(長)7度の音程(シ)〜1:211/12
8度の音程(高いド)〜1:212/12=1:2 (修正なし)

※「短〇度」の比は、乗数の〇/12部分を単純に1/12づつ増やすだけですので、省略。

※半音づつの音程の差を表す用語として「セント」を使う。1オクターブは1200セント、半音は100セントです。

ちなみに、基音のド=0セント(0)、レ=200セント(-3.91)、ミ=400セント(+13.69)、ファ=500セント(+1.96)、ソ=700セント(-1.96)、ラ900セント(+15.64)、シ=1100セント(+11.73)、高いド=1200セント(0)となります。
()内の数値は純正律とのセント値の差です。
平均律の半音は100セント加減してください。


●比率を周波数で見ると
純正律と平均律の振動数を実際の周波数で比較してみてみます。

基準となる音の周波数を、「A(A4)=440Hz」とします。

左側:純正律、右側:平均律の周波数
A4  440Hz - 440.0Hz
B4  495Hz - 493.8833Hz
C5  550Hz - 523.2511Hz
D5  586.67Hz - 587.3295Hz
E5  660Hz - 659.2511Hz
F5  733.33Hz - 698.4564Hz
G5  825Hz - 783.9908Hz
A5  880Hz - 880.0Hz

※平均律は、半音上がるごとに約1.0594倍して計算。
周波数で比較すると、純正律と平均律との差が近い音とかなり離れた音があることが分かります。

※上記はA4-A5の範囲の音ですが、A3の範囲の音を求める場合は、上の周波数を1オクターブ下げるということなので、純正律も平均律も単に1/2を乗じるは275Hz、Fは366.665Hzなどとなります)だけで求めることが出来ます。A5の音は逆に2倍することで求められます。

ちなみに中央Cと言われるC4のドは261.6255Hz、D4のレは293.6647Hz、E4のミは329.6275Hz、F4のファは349.2282Hz、G4のソは391.9954Hz、その全音上のラは440.0Hzとなり基準音のA4の音になります。
なお、小数点以下を第何位までを用いるかで多少の数値の違いは生じますが、そこまでの音の違いに気付くことはないと思います。(最も一般的なドの音である中央C(C4)の周波数を小数点以下10位まで書くと、「261. 625 565 300 5Hz」となります。)

最低音を「6.875Hz」とし、半音の差異を「n」として、「6.875×2n/12」で計算したA音の周波数は、
A-2=6.875Hz、A-1=13.75Hz、A0=27.5Hz、A1=55Hz、A2=110Hz、A3=220Hz、A4=440Hz、A5=880Hz、A6=1760Hz、A7=3520Hz、A8=7040Hz、A9=14080Hz、A10=28160Hzとなっています。

ヒトの可聴範囲は20〜20000Hzとされています。(私が聞こえる高音域の周波数は、加齢により落ちて、この半分以下です。)

ちなみに、一般的な88鍵盤のピアノはA0〜C8の音(7オクターブ+4音の音域)で、周波数は最低音のA0が27.5Hz〜最高音がC8の4186.0090Hzです。
ギターはフレットの数により最高音が異なりますが、たまたま私のすぐ横にあったアコースティックギターのフレットを数えたら22フレットなので、最低音が6弦の開放のE2で82Hz〜最高音が1弦の22フレットのC6で、1046.502Hzとなっています。
エレキギターは24フレットが多いらしいので、最低音は同じですが最高音はもう少し(2フレット分、つまりD6まで)高い音が出せます。


●倍音
例えば、ドの音の弦を弾くと、鳴るのは ドの音1だけではなく、ドの周波数をn倍した音(倍音)も同時に響く。つまり基音がドの時、2倍音はその1オクターブ上のド、 3倍音はその上のソ、4倍音は2オクターブ上のド、5倍音はその上のミ、6倍音はそのすぐ上のソというように次々に上に音が積み重なって同時に音が出ています。

音叉(おんさ)を鳴らすと、そばにある他の音叉も触っていないのに共鳴します。
この共鳴を利用して、ギターなどの調弦を行うのですが、逆に同じ周波数のギターの弦を鳴らすと音叉の方も共鳴することになります。
このときに、多数の周波数の異なる音叉があるとすると・・・ギターの弦を鳴らしたときに共鳴する音叉と共鳴しない音叉があります。鳴った方の音叉の周波数を比較すると、複数の周波数であることが分かるはずです。しかもその音叉の周波数比は整数倍の関係になっていることが分かると思います。
この現象は、ギターの音には整数倍の音が同時に鳴っていることを意味します。

※実は、楽器によって(同じ楽器でもメーカーにより)音色が違うのは、倍音の含み方(倍音の種類やその音の強さ、振動する材質の性質)によるのです。

※時報や音さは音色を感じませんが、倍音を含んでいない純音だけの音だからです。


●音部記号
音部記号は、五線譜の一番左側に書かれている記号です。
𝄞ト音記号」(高音部記号)は、楽譜で必ず一番目にする記号です。
その次に目にするのが「𝄢ヘ音記号」(低音部記号)です。
ピアノの様に音域が広い楽器用の楽譜は「ト音記号」と「ヘ音記号」の両方が必要になってきます。
低音用の楽器は「ヘ音記号」だけで間に合いそうです。

「ト音記号」と「ヘ音記号」はよく知られていますが、
さらに「𝄡ハ音記号」(中音部記号)があります。
「ハ音記号」は、さらに@「ソプラノ記号」、A「メゾソプラノ記号」、B「アルト記号」、C「テノール記号」、D「バリトン記号」の5つに分かれます。

※実は、「ト音記号」も、「小バイオリン記号」、「バイオリン記号」の2つに、
「ヘ音記号」も、「バリトン記号」、「バス記号」、「低バス記号」の3つに分かれます。
なお、「バリトン記号」はハ音記号とヘ音記号の2つ重複してありました。

ところで、この3つの音部記号は何を意味するかですが、
𝄞 ト音記号〜「ト=Gの位置」を「ソ」とする
𝄢 ヘ音記号〜「ヘ=Fの位置」を「ファ」とする
𝄡 ハ音記号〜「ハ=Cの位置」を「ド」とする
ということで、どの位置を何の音にするかを示す記号です。

𝄞 は、「G」の文字をデザイン化したものです。
𝄢 は、「F」の文字をデザイン化したものです。
𝄡 は、「C」の文字をデザイン化したものです。

「C・F・G」の3つは、今までも説明している特別な音の「完全音程」の音なのです。
他の音部記号(例:ニ音記号、ホ音記号、イ音記号、ロ音記号)はありません。

1度と8度の完全音程のC、
4度の完全音程のF、
5度の完全音程のG
だけに存在する音記号が音部記号なのです。

ハ長調(キーがC)の場合は、以下のようになります。
𝄞 は、中心部の一番小さい丸に囲まれた音がG音を「ソ」とします。
𝄢 は、「:」の2つの点の間の音がF音を「ファ」とします。
𝄡 は、2つのCをデザイン化した中間の音がC音を「ド」とします。

現在一般的な楽譜では、「ト音記号」は五線譜の第2線の位置に中心が来るように用いていますが、実は他の位置もあるのです。
他の音部記号も同様なので、結果的に、ト音記号は2種類の位置、ヘ音記号は3種類の位置、ハ音記号は5種類の位置に置くことが出来るのです。
音楽家は分かりませんが、ただ一般的に見かけないだけのことです。


※完全音程と長・短音程を考える(第4回)に続く。
リンク
完全音程と長・短音程を考える(第1回)
完全音程と長・短音程を考える(第2回)

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