西暦から暗算で干支を知る方法

今年も早12月になり、時の流れの速さを実感するようになりました。
12月と言えば、年賀状の用意ですね。
来年は、「子」か・・・。

ところで、西暦の干支の関係はどうなっているのか、ふと疑問に感じました。

1 今年は何年?
分かりやすく書かれた数式関係の本に、西暦からの干支の計算方法が書かれていました。
(西暦+9)÷12 のあまりの番号がその年の干支。割りきれたら12 の亥

どうして”9”を足すの?
西暦には”0”年はないけど計算の便宜上紀元前1年を”0”年とすると、その年は9番目の「申年」だったから。 少しかしこくなれる数式の話 62頁
と、説明されていました。

で、実際に今年の「2019」年を計算してみました。

今年の計算式①: (2019+9) / 12 =169
で、ちょうど割り切れたので、本に書かれているとおり「亥」でOKですね。

そこまでは良かったのですが・・・


2 来年は何年?
来年は「子」だと分かっているのですが、試しに電卓を使って計算してみると・・・

来年の計算式②: (2020+9) / 12 = 169.08333・・・
となり、余が一発で分かりません。

本には余りを求める方法は書いてありませんでしたので、最初は原始的な方法で求めていました。
原始的な方法:②の答えの整数部分を使って、{(169×12)- (2020+9)}を「+・- 」を逆にする。

しかし、端数をメモッた紙を見ていて、端数には規則性があることに気付き、これを利用して合理的に余りを求める方法を考えつきました。

考えついた余りを求める方法ですが・・・
②の計算式の答え「169.08333・・・」から
整数部分(169)を引き算して12倍し整数に切り上げると、
「1」~これが余りです。
分かってしまえば、簡単なことですが今まで気づきませんでした。

余りと干支との対応表(表1)を本の通りに作りました。
さて、余りが「1」なので「子」と表1で確認できました。

表1 干支と余りの対応表・「+9」する方法
干支
余り 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 0
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3 「+9 」しないで求める方法
それにそもそも、なぜ「+9 」を加えなければならないのか、よく意味が分かりません。

「紀元前1年を”0”年とすると、その年は9番目の「申年」だから」と説明されてますが、だからなぜ「+9」する必要があるのかいまいち分かりません。
・・・しばらく考えて、きっと「子」を「1」にするために「+9」をするのかと思いましたが、それなら最初から「申」の話を持ち出すまでもなく、干支の始まりの「子」が4番目だったので1番目にするために「+9」を加える(4+9=13=1)、又は「3」を引く(4-3=1)と説明してくれた方が分かりやすいと感じました。
「申」の話を持ち出したために却って分かりにくい、と思いました。

それならいっそのこと「+9」をしないで余りを求め、単に表1の余りと干支との対応を変えればいいのでは?と考えました。

ということで、表1の対応表を、表2のように変えてみました。
表2 干支と余りの対応表・「+9」しない方法
干支
余り 4 5 6 7 8 9 10 11 0 1 2 3
この表を使えば、「+9」しなくても西暦から干支を求めることが出来ます。

とりあえず、干支のスタートの「子」は余り「4」ということだけは覚えておけば西暦から干支を求めることが出来るということが分かりました。


4 とりあえず1800、1900、2000年代を調べると
ところで、西暦の計算で4桁だと暗算できません。

下2桁で何とかならないもんでしょうか?
そこで、試しに1800、1900、2000年代について考えてみました。

1800年代ならどうなるか、下2桁の計算の余りを表2で読みとると。
例えば1877年なら、77 / 12 = 端数は「.416」で余り「5」で「丑」になります。
1800年代の場合は、下2桁の計算の余りで干支が分かります。
これは1800年代(1800~1899年)に共通でした。

1900年代なら・・・
例えば、1950年なら
50 / 12 = 端数は「.166」、余りは「2」、これには補正が必要のようで、「4」を加え「6」で「寅」です。
同様に、1964年は、64 / 12 = 端数「.333」、余り「4」、補正の「4」を加え「8」で「辰」です。

では2000年代なら・・・
例えば、2019年なら、19 / 12 = 余り「3」、これも補正が必要なようで、「8」を加えて「11」で「亥」です。


他の年代もやってみましたが、補正の種類は「4」か「8」のいずれかの2種類、補正なしが1種類で、この3種類のタイプしかありません。
これが300年周期で繰り返します。

※補足:干支は12で1回りして元に戻るので12 = 0なので、補正の結果12以上になったら「-12」すれば同じことになります。
ということは先に「-12」しておけば、+4 = - 8 、+8 = - 4 ということでもあります。

補正にはこのような規則性があるようなので、なぜこのようになるのか、さらに突っ込んで調べてみました。


5 過去の「~00年」がどうだったか
西暦を100年単位で、最初の年(00年)の干支を調べると・・・
表3 過去の00年の干支
干支
00年の
干支
1900
1600
1300
1000
700
400
100
- - - 2000
1700
1400
1100
800
500
200
- - - 1800
1500
1200
900
600
300
0
- - -
※西暦0年は存在しませんが、あったとしたら「申」年になります。

以上のように、「子」「辰」「申」の3種類のいずれかしかありません。
理由は、西暦の上2桁(2桁未満は1桁)を3で割った余りが「0、1、2」の3種類しかないことに由来しているようです。
(100年で干支は4つ進む、200年で8つ、300年で12進み、1周する)


その結果、100年単位ごとに干支が4つ進んでいます。
西暦100年の「子」をスタートとすると、100年ごとに
①「子」(丑寅卯)→ ②「辰」(巳午未)→ ③「申」(酉戌亥)→ ①「子」に戻る。

表4 西暦の上2桁を3で割った余り
「子」グループの年代は余り「1」→干支が4つ進む
「辰」グループの年代は余り「2」→干支が8つ進む
「申」グループの年代は余り「0」→干支は進まない
の関係になっています。

表5 西暦の上2桁を3で割った余りと補正数
①余り1の「子」グループの年代は、干支が4つ進む→ 補正数+4
②余り2の「辰」グループの年代は、干支が8つ進む → 補正数+8
③余り0の「申」グループの年代は、干支は進まない→ 補正なし


6 暗算でも干支は分かる
西暦の上2桁を3で割るのは暗算でも出来ます。なにしろ、余りは1か2のどちらしかないのですから。
また、下2桁を12で割るのは、ほんの少し工夫すれば暗算でも出来ます。

そこで、上で見たように西暦の上2桁と下2桁はそれぞれ規則性があるので、電卓を使わないで、この2つの暗算だけで干支が分かるかを考えてみました。

① 上2桁の3の割り算の余りで3つのグループのいずれかを特定し、補正数(表5)を求める。
② 下2桁の12の割り算の余り求める。
③ ①+②より干支(表2)を求める。→ これで干支が特定できる。

①は余りは1か2しかなく暗算でもすぐに分かりますし、それを4倍したのが補正数なので、2種類しかないのですべて暗算できます。

②は0~99までの12での割り算ですが、61以上の大きな数はあらかじめ60を引いてから、50前後なら48を引いてからなど、12の倍数を引いてから計算すれば暗算でも出来ると思います。

③は、基準となる「子」が4であることさえ覚えておけば、あとは指を折って干支を特定できます。

以上の①~③は、電卓や表が無くても、全て暗算で干支が求められます。

※西暦から暗算で干支を求めるといっても、次の3つの要件を覚えていることが必須事項になります。
ⅰ 干支の順番。
ⅱ 「子」が余り「4」だということ。
ⅲ 西暦の下2桁を12で割った余りで求めるのが基本だが、西暦の上2桁を3で割った余りが1か2のときは4か8との合計数が余りになること。


7 振り返って
以上のようなことを、日数をかけて考えてみましたが、実用面で考えると何か役に立つの?と言われそうです。
多分、何の役に立たないかもしれません。

しかしたとえ役に立たなくても、自分なりに考えている中で色々な発見がありました。
ですのでスッキリしたと思っています。

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この記事へのコメント

  • tor

    こんばんは。
    わけい様らしいなと思いました。
    深く追求されましたね。
    私は単純なので
    紀元前1年がたまたま「申」年だった。
    干支は子、丑、寅と1、2、3順番になっているので
    紀元前1年は9番ですよと思いました。
    私は
    子、丑、寅と順番に数えるので
    「あっ!9番目は申だ!」と。
    わけい様の+9しない方法は合理的な気はしますが
    干支の順番と一致しないので
    表と対比しないと私には干支と結びつきませんでした。
    でも
    なかなか面白かったですよ。
    2019年12月03日 19:28
  • わけい

    torさんへ
    コメントどうもありがとうございます。
    貴重なコメントいただきありがとうございます。
    でも、torさんの解説を読んでも、「理解できる」ってことが理解できないのです。
    紀元前1年(紀元0年)が9番だとなぜ「+9」をするといいのかが直感的に分からないのです。
    「本来なら9番に位置するはずの「申」が0番に位置しているから「+9」して本来の位置にするため。」などと、具体的に書いてほしいと思います。
    しかも、存在しない紀元0年持ち出した上に「申」を使った説明は分かりにくいと思いました。
    やはり「子」と「元年」という基準となるべき言葉を使って説明して欲しいと思いました。
    なお、端数からどうやって余りを求めるのかも本では一切触れていなかったので、簡単に余りを求める方法も苦労しました。いったん分かってしまえばな~んだ、そうかになりますが、端数が一定の数値にしかならないことに気付き、なぜ一定の数値にしかならないのかを考えた末に、見つけた手法です。
    ネットでも「+9」して計算すると書かれていますが、きっとほかに手段があるのではと思い、取り組んだわけです。
    だからと言って、私の考えた手法が実用的で素晴らしいとは全く思っていません。
    人とは違った方法を考える工夫の過程が、私にとって色々な発見につながり、それが良かったと思っているのであって、他の方には無益なものであると思っています。
    まあ別の表現で、教科書に書かれていることを覚えるのではなく、そう書かれていても、別の方法もあるんじゃないかと思う気持ちも重要なのではと感じています。
    「常識とは十八歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。」(Common sense is the collection of prejudices acquired by age 18.)これは、私が好きな言葉なんですが、アインシュタインのものです。
    本日はどうもお付き合いいただきありがとうございました。
    2019年12月03日 20:18
  • フラバーバ

    計算で 面白いことが 分かるのですね。
    早速 電卓で 計算してみましたが 最後まで 色々
    試してみて 結局 私にとって いちばん 分かりやすく
    覚えやすい方法は 1番でした。
    ひっ算で するのが 簡単で早い方法だと 思いました。 正月に 孫が来た時に 教えてあげます。
    2019年12月06日 14:45
  • わけい

    フラバーバさんへ
    コメントどうもありがとうございます。
    そして実際に計算までしていただいて、申し訳なかったです。
    頂いたコメントを見て、タイトルと2の項目内容をを少し変えました。
    最初は単に本の内容を確認するために電卓を使って計算していたのですが、端数が出たとき(ほとんどが端数が出ます)の計算のめんどくささ、それに「+9」をしないでも計算できないかを考えているうちに、電卓やメモを一切使わないでも求められないか・・・に目的が移って行って、その結果わかったことを記事にまとめたものです。
    したがって、私は暗算で干支を求めることが出来るようになりました。
    それから、本は「子」=1と考えていますが、「余り」には「0」もあるので、スタートが0なのか1なのか、普通なら0がスタートと考えるのが自然と思えますから、「子」=0と考えることも出来ます。
    (2進法の0と1では、0の方ががスタートと考えてしまいます。)
    実際に昔の時刻の「子の刻」は現在の「24時=0時」を中心に前後1時間と考えられています。
    「+9」をするのは「子」=1と考えた場合で、「子」=0と考えた場合は「+8」になると思います。
    そういったことを考えるといっそのこと「+9」をしない計算の方が混乱しない、と思いました。
    本日はどうもありがとうございました。
    2019年12月06日 20:48
  • tor

    コメントの返信を読んで思い出しました。
    私は以前コメントで数学が好きだったと書いたと思います。
    ところが
    高校になったら
    私が公式について質問すると
    数学の教師が
    「そんなことは考えなくてもよい!
    公式だけ覚えればいいんだよ!」と。
    いっぺんに数学への興味が失せました。
    そういう学校教育なのでしょうね。

    今、私の孫の算数の発想が面白いのですが
    今の教育制度ではと・・・

    わけい様はすごいと思いますよ。
    2019年12月07日 12:54
  • わけい

    torさんへ
    再コメントどうもありがとうございます。
    先生個人の影響、あるいは教育システムの影響ってとても大きいですね。
    torさんの数学の公式での経験と似た話は多くの人が経験していると思います。そういった際の選択肢は人様々だったり、同一人でも時と場合により色々だと思います。
    人生はこういった偶然と選択との積み重ねで出来ていて、どれが良かったかは検証のしようがありませんので、過去の結果が現在のtorさんなので、過去の出来事は全てよかったから今があると考えるのがいいのかなと思います。
    私自身、忘れたい過去の嫌な記憶をときどき思い出しますが、難しいですが、上記のように考えるように心がけています。

    ・・・突然ですが、日本の学生がアメリカに留学した時の話です。(数字は記憶なので推測です)
    試験で答えはちゃんとあってたのに、アメリカ人は100点、日本人は30点だったそうです。納得がいかず理由を聞くと、「答えは合っているがなぜその答えを導いたかの説明が書かれていないから」とのこと。
    日本では答えがあっていれば100点もらえるのに、アメリカ(のその学校)は違うんだ。「理由の方は7割、答えの方は3割」で採点しているのか、と思ったと思います。
    もしかしたら、答えは違っていても、説得できる理由が書ければ70点取ることも可能ということになり、日本の0点とは異なる評価になりますね。
    同じことをやっても評価する側がどこに視点を置いているかで、違った結果になるってことですね。
    偏差値重視は、数ある評価システムの内の、単に一つのシステムに過ぎないということが言えると思います。(大学の入試システムの改革は抵抗が多く難しそうですね。)
    本日は、再コメントまでいただき感謝しております。
    2019年12月07日 21:24