オンリーワンより同じ花

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jacqueline macouによるPixabayからの画像

ヒット曲に「世界に一つだけの花」(2003年)がありました。

色々な曲を聞いて、「この曲いいなあ」とか思うことがあっても、どんな歌詞かまでは覚えていないことが多く、歌詞が気になるようなことはありませんでした。
少なくとも、「世界に一つだけの花」がヒットするまでは・・・

でも、この歌の歌詞はものすごく違和感があって、好きになれませんでした。
しかし、そのまま時は過ぎて、いつしかそのことも忘れてしまいました。



1 花屋の花

つい最近この歌を、嫌でも思い出してしまいました。
作詞・作曲が槇原敬之だったんですね。

私は作詞者が誰だかは最初から知らなかったので、今回の事件でもすぐには「世界に一つだけの花」には結びつかなかったのですが、ネットではそのように書かれていたので驚きました。

この曲の最初の部分の歌詞です。

花屋さんの店先に並んだ
いろんな花を見ていた
ひとそれぞれ好みはあるけど
どれもみんなきれいだね

引用元:世界に一つだけの花

そもそも「花屋さんの店先に並んだ」花ってものは、選ばれた花なんですね。
ちょっとそこら辺に咲いているのとは違って、長年にわたり品種改良され、農家の方が丹精込めて育て、いいものだけを出荷しているんですね。
人間でいえば、そもそも「エリート」に相当する花なんですね。

花屋さんだって、単にバケツの中にぽって入れっぱなしじゃあなくて、見栄えよく傷んだ部分は取り除き、しっかり管理してるんですね。

単にみんなきれいなんじゃなくて、きれいなの選んだ結果そのようになっているということなんですね。



2 オンリーワンより同じ花

この言葉「オンリーワンより同じ花」は、「埼玉化する日本」中沢明子著で使われていた言葉なんですが、中沢さんは著書の中で次のようなことを言っていました。

この曲の最後の部分の歌詞

小さい花や大きな花
ひとつとして同じものはないから
NO.1にならなくてもいい
もともと特別なOnly one

引用元:世界に一つだけの花


この部分を受けて中沢さんの話

だが、小さい花も大きな花も種別できなければ「同じ花」となる。
同じ花を咲かせて、種ごとに生き残ろうとしている。
ナンバーワンにならなくともいいが、
死ぬわけにはいかない。

オンリーワンでなくていいから
皆と同じように楽しく豊かな生活がしたい。

オンリーワンにしがみつくあまり、後手にまわっては元も子もない。

そしてもともと特別なオンリーワンだからといって
何もしないでいいわけではない

引用元:「埼玉化する日本」 中沢明子


この歌詞の部分を巡って、曲が発売されたころ様々な批判があったようです。
もちろん擁護する反論もありました。

私が受け入れがたかった部分はここにあります。
「オンリーワン」ということは「ナンバーワン」と同じですが、単なる「ナンバーワン」ではないのです。
もっと難しく高度なものが要求されます。

単なるナンバーワンならみんなと同じことを目指し努力しその結果としてナンバーワンになってもいいのですが、
それだとオンリーワンにはなれない、そもそも人と同じことをやったらその時点でオンリーワンでなくなります。

私、昔よく絵を描いていたのですが、有名な画家の真似をして書くのはとても楽なのですが、有名な画家は皆それぞれの独特の画風・スタイルを持っています。
その真似は出来ても、自分の画風やスタイルを持つには相当な努力を要します。
そんなことを考えていたら、絵を描くことが楽しくなくなってしまいます。

音楽でも、スポーツでもたいていのものがそうですね。

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PAKUTASOからの画像(フラワーブーケ)



3 この時代はゆとり教育だった

曲が発売された2003年は、狭義の「ゆとり教育」が2002年~2010年頃まで行われていました。
それに準じる教育は、それ以前から始まっていました。

「ゆとり教育」にはメリットとデメリットがありますが、デメリットが目立つようになり、2011年からは「脱ゆとり教育」に方針が変わったようです。

ゆとり教育時代に育った方についての特徴として、次のようなことが挙げられています。
・仕事をすぐにやめてしまう
・コミュニケーション能力が低い
・言われたことしかしない

「ゆとり教育」は、ざっくりいえば、「競争をやめてみんな平等にして、順位は付けない。」
との考え方です。

しかし、この教育現場で通用しても、実社会では「ゆとり教育」はありませんでしたので、現実社会とかけ離れています。
その結果、仕事よりプライベート、社会が求める学力が身についていないなどから挫折する人が多くでたようです。
また、物や恋愛・結婚に対する関心が薄い人が増える結果となったようです。


現在は「ゆとり教育」は、過去の話になっていますが、その時代の教育を受けた人たちは時代の被害者でもあります。

「世界に一つだけの花」は、こんな時代に作られ、世の中に受け入れられヒットした、もろにその時代を反映する曲だったといえます。

当時この曲を歌ったSMAPはジャニーズ系のナンバーワンのグループでした。
作詞作曲した槇原敬之もJPOPのナンバーワンでした。
メンバーの中居も「この歌でナンバーワンを狙っていた。」と言っています。

何だかナンバーワンの人たちが、「君たちは、僕たちみたいにナンバーワンになんなくていいんだよ、努力するだけ無駄だからね。」って言ってるようなものですね。

槇原敬之は、以前にも覚醒剤取締法違反で逮捕されています。
作詞者は最近まで知りませんでしたが、この歌が好きになれなかったのは、そのような方の考えが反映された作品だったと思うと、合点ができます。





「もともと特別な」のフレーズですが、本来なら「ナンバーワンを目指して努力していく過程で、自分の得意・不得意が分かり、自分らしさの発見につながる、たとえナンバーワンになれなくても、それは決して無駄にはならない。」というものだと思うのですが、それが「特に何もせずに普通とか凡才とかを自分の個性と勘違いさせる」ように曲解に結び付いていた気がします。

現在は、ゆとりでも・詰め込みでもない生きる力を育む教育が行われているそうですが、
社会では、売り上げを伸ばすためにどうやったら競合に勝てるかを必死に考え、日々努力が行われています。
他と比べることは、生きていくうえで原始的な時代から行われてきた必要不可欠な行為のようです。
結果として順位ができます。また工夫・発明が生まれ、便利な方向に世の中が向かっていく原動力になります。

多くの人は、昨日よりきょう、きょうよりは明日は、少しでも上に行くように努力していますが、それを否定するような教育は現代の世界の社会を否定するようなもののような気がします。

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この記事へのコメント

  • tor

    こんばんは。
    タイトル見た瞬間
    槇原来たなと思いました。
    2020年02月16日 20:32
  • わけい

    torさんへ
    コメントどうもありがとうございます。
    torさん凄いですね。あのタイトルだけで分かるなんて。
    久しぶりに世の中の出来事を記事にしてみましたが、あっ、そうでもないか、新型コロナウイルスの件も世の中の出来事か。
    2020年02月16日 23:16
  • miyo

    こんにちは~
    世間の話題は、コロナ&マッキーのオンリーワンが肩を並べ騒いでますね!
    そうそう~ナンバーワンとオンリーワン。。
    miyo敵に解釈すると、ナンバーワンは自分の努力の成果?で、オンリーワンは自分の努力+周りの評価?で決まるのかな~?と思ったりして。。
    オンリーワン的な人って何でも上手にやりこなせてる人の様に見えます。
    すなわち、条件的な環境や性格的問題もあり、少しづつ出来上がっていきそうな感じがありますね!
    ナンバーワンは子供でも頑張れば可能ですが、オンリーワンは時が重なって出来上がるような気がします。
    すみません!miyoの勝手な解釈ですが。。


    2020年02月18日 10:34
  • わけい

    miyoさんへ
    コメントどうもありがとうございます。
    貴重なお話を聞かせていただきありがとうございます。
    とても参考になります。
    これからも機会があれば、お聞かせいただければ嬉しいです。
    2020年02月18日 11:36
  • すずりん♪

    オンリーワン。
    この歌詞について深く考えたことがなかったです。
    「みんな違ってみんないい」というように単純にそれぞれでいいんだよと受け取る場合。
    努力を積み重ねて、人にはまねできない自分だけのものを作り上げていくく人をさす場合。
    どう受け取るか違ってきますねぇ。
    2020年02月18日 12:43
  • わけい

    すずりんさんへ
    コメントどうもありがとうございます。
    貴重なご意見ありがとうございます。
    この歌詞を巡って様々な否定的・肯定的な議論が交わされたのは、まさにすずりんさんがおっしゃるような受け取り方の違いだったと思います。
    曲が作られた当時の教育現場では、「競争をやめてみんな平等にして、順位は付けない。」との考え方でしたが、それが次第に実社会には受け入れられないことが明らかになり、10年後には教育方針が変わりました。
    この曲もそのような観点から作詞され多くの支持を得ました。
    すずりんさんのお話の「前者」の受け取り方を、自分に都合よく解釈され「みんな違ってみんないい」が、だから「今のままでいい、何もしなくてもいい、順位はないのだから」と多くの方が考えるようになったようです。前者の受け取り方をすると、このような考え方につながりやすい、ということのようです。

    2020年02月18日 15:33