
Steve BuissinneによるPixabayからの画像
1 前回の「142857」の不思議さの概要
前回、不思議な「142857」について、お話ししましたが、その不思議さが分かりましたか?
そのときのお話は、次のようなものでした。
・142857の1倍 ~ ① 142857
・142857の2倍 ~ ② 285714
・142857の3倍 ~ ③ 428571
・142857の4倍 ~ ④ 571428
・142857の5倍 ~ ⑤ 714285
・142857の6倍 ~ ⑥ 857142
・142857の2倍 ~ ② 285714
・142857の3倍 ~ ③ 428571
・142857の4倍 ~ ④ 571428
・142857の5倍 ~ ⑤ 714285
・142857の6倍 ~ ⑥ 857142
これらの数字が、始まりの数は変わっても、「142857」の順番は保っている・・・その理由を説明しました。
2020/11/16記事 不思議な数「142857」
さて、今回は「142857」をもう一段掘り下げた不思議のお話です。
2 「142857」のさらなる不思議
項目1の①~⑥の6桁の数を3桁に区切って足し算します。
「① 142857」は、「142 + 857」ですね。
=999になります。
①~⑥の全てを確かめて見てみましょう。
・① 142857は、「142+857」=「999」
・② 285714は、「285+714」=「999」
・③ 428571は、「428+571」=「999」
・④ 571428は、「571+428」=「999」
・⑤ 714285は、「714+285」=「999」
・⑥ 857142は、「857+142」=「999」
あら~、全て「999」になっていますね。・② 285714は、「285+714」=「999」
・③ 428571は、「428+571」=「999」
・④ 571428は、「571+428」=「999」
・⑤ 714285は、「714+285」=「999」
・⑥ 857142は、「857+142」=「999」
では、なぜ「999」になるかを次の項目3で確認してみます。
3 「999」になる理由
項目2は、「1 + 8」、「2 + 7」、「4 + 5」の3種類の組み合わせしかありません。
それらはみな足し算すると「9」になります。
そこで、前回使用したイラストに少し手を加えて・・・

「1 + 8」、「2 + 7」、「4 + 5」は、すべて上の図の対角線上の数の組み合わせです。
例えば、「142 + 857」は、「1 + 8」* 100 +「4 + 5」* 10 +「2 + 7」と「9」になる数の組み合わせの足し算なので、足すと「999」ですね。
「285 + 714」も「428 + 571」・・・(以下略)・・・もすべて同じ理由です。
「285 + 714」も「428 + 571」・・・(以下略)・・・もすべて同じ理由です。
「①~⑥の6桁の数を3桁に区切った足し算」は、必ず「999」になるように赤い糸で結ばれていたのですね。
4 不思議な「142857」になるような数はあるか?
「142857」は「1 ÷ 7」の循環節でした。
他にも同じ関係の数があるか調べてみます。
「1 ÷ 2」= 0.5 割り切れるで循環しない
「1 ÷ 3」= 0.3 3の繰り返しなのでダメ
「1 ÷ 4」= 0.25 割り切れるでダメ
「1 ÷ 5」= 0.2 これも循環しない
「1 ÷ 6」= 0.16 6の繰り返しなのでダメ
「1 ÷ 8」= 0.125 割り切れるのでダメ
「1 ÷ 9」= 0.1 1の繰り返しなのでダメ
(ず~とNGが続くので、中略)
「1 ÷ 17」= 0.0588235294117647
・・・これは可能性がありそうです。
「1 ÷ 3」= 0.3 3の繰り返しなのでダメ
「1 ÷ 4」= 0.25 割り切れるでダメ
「1 ÷ 5」= 0.2 これも循環しない
「1 ÷ 6」= 0.16 6の繰り返しなのでダメ
「1 ÷ 8」= 0.125 割り切れるのでダメ
「1 ÷ 9」= 0.1 1の繰り返しなのでダメ
(ず~とNGが続くので、中略)
「1 ÷ 17」= 0.0588235294117647
・・・これは可能性がありそうです。
※12桁までしか私の電卓では計算できませんが・・・
・「1 ÷ 17」は手計算での途中に余りが「1~16の全て」が登場するそうです。
・「0588235294117647」を2倍すると、「1176470588235294」
・「0588235294117647」を3倍すると、「1764705882352941」
(中略)
・「0588235294117647」を16倍すると、「9411764705882352」
途中は省略しましたが、「0588235294117647」の1倍~16倍は繋がって循環しています。
また、おそらくこの16桁の数を8桁づつの2つに分けて足し算すると「99999999」になるはず・・・
「05882352+94117647」= 「99999999」になりました。
例えば、この16桁の「0588235294117647」なら、項目③のイラストのように、この数の登場順に、かつ対角線上の2つの数を足すと9になる、イラストを描けば、説明できると思います。
イラストは面倒なので・・・0→5→8→8→2→3→5→2→
9→4→1→1→7→6→4→7(→最初に戻る)
これだけを見ても、上下を足せば9になることがわかります。
※最後の7は「120 ÷ 17 = 商7・余り1」→最初の0は「10 ÷ 17=商0・余り10」→2番目の5は「100 ÷ 17=商5・余り15」といった具合に繋がっています。
5 まだまだある不思議な「142857」似の数
いままで、「1 ÷ 7」と「1 ÷ 17」の事例が登場しました。
私の電卓では最高12桁までなので、計算できませんが、実は沢山の不思議な数が存在します。
「1÷〇」が不思議な「142857」似の数になるのは、100以下の〇の数では
「7、17、19、23、29、47、59、61、97」
が、不思議な「142857」似の数になるそうです。
しかし「不思議な数」になる法則は見つかっていないそうです。が、不思議な「142857」似の数になるそうです。
参考図書:「素数はめぐる」西来路文朗、清水健一 著、講談社
142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999142857142857142857142857142857058823529411764705882352941176470588235294117647999999
この記事へのコメント
すずりん♪
こんなこと考えたこともなかったです。
最後も規則性が続くのかと思って、「1÷7」「1÷17」の次は「1÷27」かと思ったらそうは甘くなかったです。
規則性が見つかってないところにも不思議な数字が余計不思議に思えてきます。
わけい
コメントどうもありがとうございます。
根気よく読んでいただきありがとうございます。
基本的には素数の割り算という点になると思います。
素数の割り算は、巡回しますが、このような状態になるのは限られているようです。
数学の話は生活に必要なものは必須ですが、このような話は生活上知らなくても全く支障ないので、知らないままで終わってしまうことが多いと思います。
でも、こういったものも、お遊びみたいなものですが、そのお遊びは多分癒しみたいなものかな?と感じます。